2010年09月03日

米雇用統計の見方とドル円相場への影響

 本日、日本時間21時30分に米8月雇用統計が発表される。米4−6月期GDP・改定値は下方修正されたものの、予想比ではやや強めの結果となり、直近の米国経済データからも予想を上回る内容が聞かれるなど、一時の米国経済の鈍化傾向と比較すれば、明るい兆しも見え始めている。一方でドル円相場は、83円半ばまでドル安・円高が進んでおり、先行きについての市場の関心は依然高い。そのようななかで迎える今回の雇用統計とドル円相場の見通しについて、みずほ証券・グローバルエコノミストとして活躍する、林秀毅氏に見解をうかがった。
(T&Cフィナンシャルリサーチ 国際金融情報部 庄司正高)

1.米8月雇用統計の見方について
 ドル円は84円前半で動意に乏しくなり、米雇用統計を迎えると考えている。同水準は雇用統計を迎える上では悪い水準ではないようにみえる。米国経済の下振れリスクが高まるなかで、1日の米ISM製造業景況指数が予想以上の好結果となり、それ以降ダウ平均をはじめ米株が堅調に推移している。そういったリスク許容度が若干改善する状況下において84円前半で雇用統計を迎えることは、仮に多少ネガティブな内容となった場合でもドル円の急落リスクが低下したという意味合いがあると考えている。想定レートとしては、現状の水準をかんがみれば84円割れは十分にありえる話ではあるが、83円後半や8月24日につけた年初来安値となる83.58円といった水準程度の下落にとどまるのではないか。確かに米ADP全国雇用者数の数値は予想を下回ったが、その直後に発表された ISM指標の内容が打ち消してしまったことで、全体的には米国経済の耐久力が高まっているとみている。
 ちなみに今回の雇用統計については、当社のハウスビューでは失業率は9.6%、非農業部門雇用者数(NFP)は9万人の減少を想定している。ただ、当社の中でも上下に幅があり、15−16万人程度の減少となる可能性も否定はできないとの意見も聞かれていた。

2.日銀など本邦の為替介入については?
 為替介入に加えて、追加の金融緩和など本邦サイドの何らかの政策ということを考えれば、ドル円が83円を割った水準というのは、そういったものが現実化してくるとみている。もっとも、介入ができるかと言えば、今週初めに日銀は追加緩和を行っており、さらにもう一段ということは現状では考えにくい。また14 日に実施される民主党代表選挙を控え、政治空白のなかで取り組みにくい状況もありそうだ。よって、こうした様々な事象を勘案すれば、ドル円の水準で言えば 83円を明確に割り込むなど、追い込まれなければ政策は具体化しないのではないか。ちなみに、テクニカル的には82円前半で大きなポイントがあるといわれている。
posted by スワップ財閥 at 21:23| Comment(0) | TrackBack(0) | FXニュース
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